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領域の特徴

領域代表:近藤 滋・大阪大学 生命機能研究科
領域代表:近藤 滋・大阪大学 生命機能研究科
発生学の一つが、「生物の形」できる原理を知ることです。近年、形態形成に重要な遺伝子・分子の特定と、それらの発現する時期・部位に関する詳しい情報は、既に手に入っています。しかし、遺伝子の発現パターン自体は、既に存在している「場」を区分けしているだけで、形を生み出すことはありません。「3Dの形態」は、個々の細胞の物理的な変化の集積として、場が3次元的に変形して生み出されますが、その因果関係についての情報はほとんど無いと言ってよいかと思います。我々の領域では、たんなる場の変形や、既存の形態に依存した変形ではない、「形の新生」がおきている生命現象を選び、この問題に正面から取り組みます。

領域を結成しようとしたきっかけ

以前に、モルフォロジックというタイトルで新学術領域をやっていたメンバーが、今回の新学術の中心になっています。モルフォロジックでは、物理数学と生物学実験の組み合わせで形態形成の謎に挑む、と言うのがメインテーマでした。毎年、実験系の提示する問題に対し、理論系が徹底的に話し合う「夏合宿」という集まりやっていたのですが、その中で3Dの形態が形態形成学のフロンティアであろうと認識が共有され、今回の提案につながりました。実験系の出した結果を理論系が解釈すると言うのでなく、問題設定から理論系がかなり主導したテーマ設定であることも特徴です。

領域が描くビッグピクチャー

動物の器官臓器の多くは、細胞シートの折り畳みにより作られます。中でも特徴的なのが昆虫の成虫原基です。カブトムシ角の原基は細胞シートの複雑な折り畳み構造ですが、それが蛹化の時に体液で膨らんで延ばされ、優美な角になります。細胞の分裂移動は関与せず、3Dの情報は折り畳みの中に全て入っていることになりますが、いったいどうやっているのでしょう?この問題は、一枚の紙をおり畳むことで3Dの形を作る「折り紙」との共通性があります。完成形の構造を折り畳んだ状態で作ることは、とてつもなく困難ですが、逆に、この複雑な3D形態の折り畳み方法がわかれば、任意の生物の形を作れることになるはずです。


平成27年度〜31年度 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究(研究領域提案型)生物の3D形態を構築するロジック

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