研究室 -Laboratry-

鈴木グループ

研究課題名 モルフォゲンに依存しない上皮の配向した力学的拘束による肢芽の伸長機構の解明
研究代表者 鈴木 孝幸(名古屋大学大学院理学研究科・講師)
連携研究者 森下 喜弘(理化学研究所QBiC・ユニットリーダー)
目的・意義 私たちヒトを含む脊椎動物の体の形は発生中に上皮と上皮直下の未分化な間充織によって3次元の形態として形作られ、その後内部に骨格のパターンが形成されることで特徴付けられる。したがって骨格パターンが形成される前の発生段階において、上皮と上皮直下の未分化な間充織の相互作用による器官全体の3次元の形態形成過程を理解することは、脊椎動物の形態そのものを理解するために最も重要である。私たちの手足の原器である肢芽は、体幹部に膨らみを帯びた形で発生し、間充織細胞と上皮細胞の相互作用によって遠位側へと一方向に伸長する。肢芽の遠近軸に沿った伸長には、これまで伸長に必須な数多くの遺伝子が同定されてきた。しかしながら、何故肢芽が前後軸方向に成長せず遠近軸方向にバイアスして伸長するのかは未だに不明である。これまで我々は、肢芽全体の3次元の形状と内部の細胞集団の変形過程を定量的に解析し、肢芽全体のそれぞれの細胞集団が遠近軸方向に沿って少しずつバイアスして変形することで、肢芽全体の組織が遠近軸方向に伸長する事を明らかにした。本研究では、これまで注目されてこなかった上皮の働きや遺伝子産物の物理的な機能も調べる事で肢芽が一方向に伸長する原理を明らかにする事を目指す。
期待される成果 脊椎動物の肢芽をモデルとして、遺伝子と形態変化の間の関係を“力”と変形過程”という物理的な特徴量を用いて明らかにしたい。
班員との連携 理化学研究所の森下博士と細胞集団の変形の解析を共同研究で行っている。また正立の2光子顕微鏡を用いた実験や、その後の細胞の動態解析を森下先生の研究室で行っている。
Webサイト http://bunshi5-bio-nagoya-u.businesscatalyst.com
モルフォゲンに依存しない上皮の配向した力学的拘束による肢芽の伸長機構の解明